夏はエアコンによる冷え、冬は朝晩の冷え込み。年間を通して「冷え性」に悩まされている人は多く、特に女性は一度冷えるとなかなか温まらない人も。これは本人にとってかなり深刻な問題です。実は日々の食事で冷え症を改善することは可能です。しかし、多くの人が温まると思っている食品が、実は体を冷やしてしまうこともあります。今回は冷え性の原因、メカニズムを理解し、冷え性を食事で改善する方法をご紹介します。
目次
冷え性の原因
冷え性による主な症状として
- 神経痛
- 頭痛
- 肩こり
- 腰痛
- 関節痛
- 生理痛
- 便秘
- 胃痛
- 手足の極端な冷え
などなど。その原因として、
- 食生活の乱れ
- 過度のストレス
- 遺伝的要素の関連、
- 冷房
冷え性の仕組み、メカニズム
職場や施設などでは自宅のように自由に温度調整ができません。暑がりの人と同じ部屋にいる時も、なかなか自分の思うようにはいきません。このように体を冷やしてしまう環境にいる時、体の中で起こっているが自律神経の失調(※ストレスなどにより神経機能のバランスが崩れた状態)。身体は外気の暑さや寒さに対応するために、次のように体温を一定に保つ機能が備わっています。
- 暑い → 発汗して体温を下げます。
- 寒い → 血管を収縮させて熱が逃げないようにし、筋肉が震えることで発熱して体温を上げます。
しかし、以下のような場合は自律神経のバランスが崩れ、体温調整がうまくできなくなります。
- エアコンなどで長時間にわたり体を冷やす
- 過剰なストレス
- 食や睡眠の生活習慣の乱れ
その結果、手、足、腰などが温まらず冷えている状態「冷え性」になります。また、冷え性の女性には周期的なホルモン変動が多いとされ、更年期障害に至るケースもあります。
冷え性を食事で改善する
温かいものを飲食する
体温は1℃下がるとエネルギー代謝は12%、免疫力は30%低下し、1℃上がると免疫力が5~6倍上がります。基本は温かい食事をすることが大切です。冷えた食事をすることで内臓が冷え、消化不良、下痢などで無駄にエネルギーを消費します。このような負担を体に掛けることで夏バテなどにもつながります。冷え性対策以前に健康な状態を維持するという意味でも、できるだけ冷たいものを避けて温かいものを飲食する習慣を身に付けましょう。
体温を上げる食品
東洋医学の教えに陰陽五行思想があり、食材は以下のように分類されます。
陰 ( 寒性 > 涼性 ) = 体を冷やす食材 (↓体温を下げる)
陽 ( 熱性 > 温性 ) = 体を温める食材 (↑体温を上げる)
どちらの作用もない食材として中庸(平性)があります。
飲食することで体を温めることも冷やす事もできる、つまり体温調整が可能ということです。
「食材」で体温を上げる
野菜 / 菜の花、からし菜、かぼちゃ、ネギ、にら、ピーマン、らっきょう、生姜(調理法による)、にんにく、さつまいもetc.
参考記事:
・生姜は体を、温める・冷やす?どっち?
・世界に誇る、日本のスイーツ「干し芋」!炊飯ジャーがあれば簡単に作れます。
果物 / ライチ、桃、サクランボ、杏、栗、なつめ
穀物 / 玄米、蕎麦
木の実 / 胡桃
魚介 / 海老、蟹、牡蠣、マグロ、アジ、かつお、いわし、鮭、あゆ、うなぎ、あさり、ホタテ
海藻 / 昆布、ワカメ、ひじき、もずく
肉 / 牛、豚、鶏、羊
香辛料・調味料 / 味噌、醤油、自然塩
飲み物 / 玄米コーヒー
その他 / 梅干し、漬け物、塩辛、塩気の強い加工品
「発酵食品」で体温を上げる
低体温の原因として体内の酵素不足があります。その酵素の中の一つ代謝酵素は老廃物の排出、細胞を修復して病気を治す作用があります。代謝酵素が多いと血流、筋肉の活動が活発になり体温を上げやすい体質に改善できます。酵素は食品からとることが可能で、発酵食品には多く含まれているので意識して食べるようにして下さい。
※おススメの発酵食品
- 納豆
- キムチ
- 漬け物しょゆ
- 味噌
- 甘酒
- 酒粕
- ヨーグルト
- かつお節
- ナンプラー
- アンチョビetc.
特に『天然の点滴』と言われる甘酒は、整腸作用、美肌効果なども期待できます。ただ、市販されている多くの甘酒は体を冷ます砂糖が添加されています。無添加(米、米麹のみ)の板粕をおすすめします。味噌汁やスープの調味料として使えるので、簡単にしかも美味しくいただけます。
「自然塩(天然塩)」で体温を上げる
一般的に使われている市販の安い食塩「精製塩」と自然の塩は、体に有益なミネラル成分の含有量が全く異ります。本来、自然塩は主成分の塩化ナトリウム(含有率80~90%台)の他に体に有効なミネラルが10~20%含まれています。
※自然塩に含まれるミネラル類
- 塩化マグネシウム(にがり成分)
- 硫酸マグネシウム
- 塩化カリウム
- 硫酸カルシウム
- 鉄
- マンガン
- 亜鉛
- クロム
- 銅etc.
これらのミネラルを摂取することで自律神経が安定し体を温める作用があります。しかし、精製塩は人工的に塩化ナトリウム99%に精製されています。ミネラル分が殆どない精製塩が高血圧の原因にもなっていますが、ミネラルを含む自然塩は血圧を正常に保つ作用があります。そもそも「減塩」と騒ぎ始めたのは精製塩による高血圧症が懸念されたもので、自然塩は関係がありません。 ⇒ 高血圧に関してはこちら
精製塩を使用した料理を食べたり、減塩の食事をすることは、気怠い、やる気がない、便秘、下痢、肌荒れ、そして冷え性などの体調不良を招く原因となります。精製塩のような体にとって不要な食を先ずは絶つことが大切。そして本来必要な栄養を摂るために精製塩から自然塩に切り換え、外食は控えめにすることで冷え性の他にも様々な体調不良の改善が期待できます。
※ 自然塩の詳細はこちら → 「自然塩(天然塩)の凄い力!」はこちら
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外出先で体温を上げる
冷え性 その他対策
外出先で体温を上げる
- 「メニューの少ない社内食堂・学食で済ませる」
- 「ランチタイムは時間がないからいつもコンビニ」
- 「飲み会・宴会などのメニューは人任せ」
など、外出先では自宅のように食事をコントロールするのは、なかなか難しいです。しかし、メニューではなく食材で考えれば簡単です。ここでは習慣として簡単に取り組める方法をご紹介します。
白湯
アーユルヴェーダでも有名な沸騰させて40~50℃に冷ましたお湯。デトックス効果も期待できます。朝、食前など空腹時にコップ1杯をゆっくり飲むことで、次の効能が期待できます。
- 胃腸の機能を高めて体も暖める
- リラックスすることで副交感神経が優位になり自律神経を整える
水筒、タンブラーなどで簡単に携帯できるので、冷え性の方は是非定番アイテムにして頂きたいと思います。
白湯を飲むだけで、元気・健康体に変身!デトックス、リラックス、ダイエットetc.
~白湯の作り方~
・水道水を使う場合。
やかんなどで水を沸騰させ、そのまま10~15分沸騰させます。火を止めた後、飲みやすい温度50~60℃に冷ましてお飲みください。
なぜ10~15分沸騰させるかというと、水道水に添加されている塩素と有機物が反応して発がん性が懸念されるトリハロメタンが生成されます。トリハロメタンは沸騰直後に増加し、沸騰3分ほどで半減、沸騰10分でほぼ消滅するとされています。
・天然水を使う場合。
塩素が入っていないので沸騰の必要はなく、50℃以上に温めれば飲みごろなので簡単です。現在は品質の良い天然水が2Lサイズで100円あれば買えますし、そもそも水道水を飲むリスク、天然水のミネラル成分を考慮すれば安いものです。コップ1杯150mlとして1日4杯の白湯を飲んだとしても、ガス代は含みませんが1ヶ月約18L=600円!電気ケトルなどを使えば時間もかからず安上がりです。
私は実際に天然水の白湯を長年飲んでいます。(もともと水道水は口にしませんので) 飲み始めればわかりますが、ゆっくりと飲んでいる間にリラックスして気分が落ち着くのを感じます。半日以上の外出の際はタンブラーに白湯を入れて携帯しています。そのせいもあってか、体調不良になることもなく気分が優れないといったことも殆どなくなりました。特に冷たい飲み物を常飲している人は、白湯に変えるだけで体調の変化が著しく表れると思います。
自然塩(天然塩)
自然塩の力は「自然塩(天然塩)で体温を上げる」でお解りいただけたと思います。食べて頂ければ解りますが、体に美味しいだけではなく、味も精製塩と比べて断然美味しいです。体に良くて味も良い自然塩は常に常備したいものです。特に夏場は水分補給とともに自然塩を摂取することで、熱中症、夏バテ防止として役立ちます。私は自然塩の力と味を知ってからは、100均の容器に入れて「マイ塩」を携帯しています。これなら外出先でも簡単に摂取できて体調を整えられます。
因みにアルコール類は全て体を冷やす陰。焼酎・ビールウィスキーなどは冷やす作用が強い(寒性)、清酒は冷やす作用が弱い(涼性)になります。熱燗などにしても飲んだ直後は温まりますが、結果的には体を冷やすことになります。飲んだ後の ” 締めのラーメン ” なんてありますね。これはアルコール分解するのに塩分を消費してしまい、塩分の多い食品を欲するため。陰陽五行ではラーメンの麺は小麦粉で中庸、スープは醤油、味噌、塩、豚骨と陽性の味付けが多く、調味料としてこれまた陽性の塩が使われています。陰性のアルコールの後に陽性のラーメンを食べることでバランスも良いと言えるでしょう。とは言えあくまでも陰陽の理屈であって、基本は深夜の飲食はおススメできません。グルテンのこともあるので締めのラーメンは程々に。自然塩だけを舐めたほうが身体にもお財布にも優しいです。
参考記事:自然塩(天然塩)の凄い威力!
冷え性 その他対策
衣類で防寒
エアコンで冷えた室内ではブランケットや薄手の毛布、足元が冷える方は冬用の厚手の靴下などを着用しましょう。必要に応じて吸湿発熱効果のある素材の下着や薄手のジャンパー、職場ならジャケットを着用するのも良いでしょう。
足の指先が冷える場合は、綿100%5本指靴下の上に綿100%普通の靴下を重ね履きがお勧めです。それでもという人はミニカイロの他に唐辛子を足元に入れるのも効果的です。
運動する
運動不足と感じる方はウォーキングやヨーガなど簡単に始められる運動を習慣にしてみるのも良いですね。特にヨーガは体幹を鍛えるポーズもあり、筋肉が付くことで体温を上げやすい体質に改善できるのでおススメです。
お風呂タイム
夜は就寝の約1時間前に湯船に浸かるのが理想です。入浴後は体が温まっているので体温を下げるために体の外へ熱を放出します。湯冷めもしやすい時ですが、体温が下がることで眠りにつきやすくなります。湯船に浸かって血行を良くしてリラックスしてそのまま熟睡できるので自律神経を整えるのにおススメです。
朝の時間帯に風呂やシャワーだけ浴びる方には、水浴びをおススメします。水を浴びて体が冷えることで体温を上げようとします。その発熱作用がしばらく続き血行がとても良くなります。信じられない人もいると思いますが、私は血行を良くするためにほぼ1年間行っています。冬場は1分ほど水浴びをした後は暫くTシャツで外にいても全く寒さを感じないほどです。血行が良くなるので、むしろ気分爽快です。朝の入浴やシャワーの習慣がない人も一度お試しを。血圧など体調に個人差がありますので、お湯から徐々に水へ変えるなど個々で工夫してください。
まとめ
・身体を温める・冷やす食品を覚えて、食べるものを選ぶ。
・身体を温める白湯、自然塩などを携帯して、外出先の食事をコントロールする。
・運動を習慣にして程よく筋肉をつけ、体温を上げやすい体質にする。
・身体を冷やすのは厳禁。特に首のつく部位(首、手首、足首)は注意。
・外出時の温度調整に対応できるよう、ブランケットなどの防寒着を持参する。
・熟睡して自律神経を整えるため、体を冷やさないため入浴は就寝1時間ほど前にする。
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