白湯とは、水を沸かしただけのお湯のこと。たかがお湯ですが、常飲することでいろいろ恩恵を受けられる優れものなんです。インド、スリランカの伝統医学「アーユルヴェーダ」では、白湯を飲むことで心身のバランスを取れるといわれ、5,000年以上続く健康法として用いられています。寒い冬に体を温める以外にも、季節を問わずにメリットがあります。
白湯を飲むことのメリット
先ず得られるメリットが、温かい白湯を飲むことで胃腸が温まり、
- 血行促進
血液が胃腸で温められ血行が良くなります。温められた血液が全身を循環することで、
- 内臓機能が高まる
- リラックス効果
- ホルモン分泌・活性化
- 免疫力アップ
- 冷え性 改善
- 便秘解消
また、ホルモン分泌・活性化により
- 代謝アップ
- デトックス効果
- ダイエット効果
- 体臭 改善
さらには、水分補給を兼ねるので
- むくみ改善
- 口臭 改善 etc.
そもそも心身ともに健康になるには血行が良いことが必須であることから、紹介したメリットの他にも改善される症状はまだまだあるでしょう。私は5年ほど白湯を常飲していますが、朝の一杯を飲むと必ずといっていいほど便をもよおします。外出先でも水筒に入れて持ち歩くほどです。温かい白湯を飲むだけで得られるリラックス効果は本当におすすめです。
白湯の作り方
一般的には、
- 水を10分沸騰させる。
- 火を止めて50℃まで冷ます。
これが白湯の作り方とされています。
【 なぜ、沸騰させる必要があるのか? 】
水道水には人体に有害とされる、塩素&トリハロメタンが含まれています。
塩素とは 塩素は水道水の消毒に使用されており、水道法の規定で、各家庭の蛇口で1リットル当たり0.1 mg以上の濃度を保つように規定されている。一方、有機物と塩素が反応することにより、塩素臭(カルキ臭)が発生するほか発癌性が疑われるトリハロメタンを生成するといわれ、同様に塩素で汚水処理を行うと水路に塩素化有機物が流れ出てしまうのではないかという懸念の声もある。~wikipedia~
塩素の量は全ての地域が同じとは限りません。日本の水道法施行規則では、次のように定めています。
「給水栓における水が、
遊離残留塩素を〇・一mg/l以上保持
するように塩素消毒をすること。(結合残留塩素の場合は、〇・四mg/l)」 (水道法施行規則 第一七条 三 /厚生労働省より)
有害なものは上限の設定が必須ですが、「0.1㎎以上」と下限の記載のみ。「○○㎎以下」のように
上限の設定がありません。
つまり、最低0.1㎎以上入っていれば問題はないとされ、
残留塩素の量は上限がない。
塩素濃度は各自治体で定められています。水道水を利用するのであれば、地元の役所へ確認してみてください。
トリハロメタンとは トリハロメタンはヒトに対しても発がん性や催奇形性を持っているのではないかと疑われている。特に、水道水中から検出されたトリハロメタンについては濃度が高かったこともあり社会問題となった。また、同じく水道水中からも検出され、トリハロメタンの代表ともされるクロロホルムに関しては肝障害や腎障害を引き起こすことが知られているなど、トリハロメタンの中には急性毒性を持った物質も含まれる。~wikipedia~
大阪市でトリハロメタンの研究がされ、次のような結果が発表されています。
- 沸騰後1分を境に急激に増加を始める
- 沸騰後5分にピークを迎える
- 沸騰後10分で元の量の約半分に減少
大阪市の研究をベースに考えると、
トリハロメタンは沸騰後15分でほぼ消滅し、塩素も人体への影響はありません。また、残留塩素について中学生がまとめた実験があります。
いや~、感心するほど良くまとめられています。この実験によると、
- 沸騰後30秒から残留塩素0.2mgのまま減少しない。
- 沸騰後1時間経過しても0.0mgにはならない。
- 沸騰は塩素除去(カルキ抜き)には優れた方法ではない。
- ビタミンCは短時間で塩素が除去(0.0mg)できる。
- 日向に汲み置きすることで、時間はかかるが塩素が除去できる。
塩素がビタミンCと中和するということは、水道水で料理をすることでビタミンCが失われるということですね。やはり天然水を利用した方が安全で経済的です。ウォーターサーバーや市販の天然水であれば、不純物がないので沸騰をさせる必要がありません。
天然水しか飲まない私は、白湯を作る時は気泡が少しでも出ればすぐにガスを止めます。一時、電気ケトルで沸かして白湯を飲んでいました。ケトルは沸騰後すぐに電源が切れますが、特に違いがあったとは感じません。温かい湯を飲むだけで十分に健康効果は得られます。
再沸騰
「2回沸騰させることで酸素の構造が変化し、
ヒ素などの化学物質が発生する」
こんな情報が飛び交っています。どうやらこれは最初の元ネタの誤訳。酸素構造やヒ素などについての記載はなく、「化学物質の濃度が上がるから良くない」といった内容です。
酸素は一度沸騰させるとほとんどなくなるとのこと。つまり、構造の変化を使用がありません。
しかも、浄水器メーカーによる科学的な検証がない記事です。これでは売り込むための捏造とも考えられ、信憑性に欠けます。
そもそも再沸騰させるという事は、水道水であれば塩素が除去されて、長期保存に向かない状態になった水を飲むことになります。塩素があるから腐りづらいので、なければ腐りやすいのは当然です。朝沸かして水筒などで保管するのであれば、当日中に飲みきれる量にしましょう。塩素がない天然水も沸騰したしないに関係なく、開封した後は早く消化したいものです。
できれば天然水で飲む度に沸かすのが理想ですが、なかなかそうもいきません。時間に余裕がある人は、アーユルヴェーダの教えの通り作った白湯を当日中に飲む、これが究極ですね。
沸騰させると言っても、気になるのはガス代。
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さらに「白湯」を極めるには 以下はインドの伝統医学アーユルヴェーダの基本概念にあるものです。 自然界のものは全て、 『水・火・土・風・空』の五大要素でできている この教えを白湯のレシピへ当てはめると、 水 ➪ 水 火 ➪ 温める 土 ➪ 土瓶で沸かす 風 ➪ 蓋をあける 空 ➪ 沸騰させる つまり、 「水を温めるには、土瓶で蓋をあけた状態で沸騰させる」 ここまで徹底して作った白湯なら、自然の恩恵に授かれそうです。まあ、科学的にはどうであれ、儀式的な意味を取入れることが好きであればプラセボ効果も期待できます。信じる者は救われる! アーユルヴェーダの歴史は5,000年。水道がない時代は近くにキレイな泉でもない限り、劣悪な環境の水を使っていました。そういった意味で、浄化するためにも沸騰させる必要があった訳です。現代の上質な水であれば、必ずしも沸騰をさせる必要はありません。
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・白湯の飲み方
・白湯の意外な使い方