健康のためにも日光浴は大切です。でも、ある時期になると気になることが...それが、
太陽の紫外線たっぷりの夏!
ギラギラ照り付ける日差しを浴びながら「健康的な小麦色の肌になりたーい」な~んて思っていたのは20代まで。肌のシミ・しわとは無関係な若きしころに日焼けしまくった人の多くは、30代あたりからシミが目立ち始めます。悔やんでいてもシミは消えません。とりあえず、
これ以上シミを増やさない為にはどうするか?
つまりは、
日焼けしない為にはどうするか?
老若男女問わず適度な日光浴は必要です。しかし、綺麗な肌でいたいと思うのが心情です。今回は、日焼け・シミの予防策をご紹介します。
日焼け、シミの原因を知る
なぜ、日焼け・シミになる?
皮膚(肌)や目に紫外線(UV)を浴びることで、体は防衛機能としてメラニン色素を分泌して肌に色が付きます。これが日焼けや、後にシミ、くすみ、シワになる訳です。
※ 南半球に住む原住民たちの肌色が濃いのは、紫外線から肌を守るため防衛機能が働いている訳です。この機能があることで皮膚がんの発症を抑制しています。実際、皮膚がんの発症率は、アジアの黄色人種やアフリカの黒人と比べて白人が高いことは有名です。
日焼け、シミの違い
これはメラニン色素の量の違いです。メラニン色素を生成するのは、皮膚の下部にあるメラノサイト(色素形成細胞 or メラニン細胞)。このメラノサイトは皮膚の下部にある場所とない場所があります。
【 日焼けした肌 】
メラノサイトが下にないのでメラニン色素の量が少ない。42日のターンオーバー(角層になるまで28日+剥がれるまで14日)=皮膚細胞の新陳代謝でほぼ元の色に戻ります。
【 シミ ができた肌】
メラノサイトが下にあるのでメラニン色素の量が多い。ほぼ消えることなく残ります。
紫外線の吸収を促進してしまう成分
メラニン色素を生育するメラノサイトの栄養になる成分があります。それは柑橘系の果物に多く含まれている、
『 ソラレン(Psoralen)』
このソラレン(光毒物質)は紫外線の吸収率を高める作用があり、メラノサイトを刺激します。通常よりメラニンが多く分泌されるので、摂取した後に日焼けすると真っ黒になります。その結果、肌のシミ、くすみ、シワにつながる訳です。
ソラレンの多い果物
- オレンジ
- ミカン
- グレープフルーツ
- アセロラ
- キウイ
- 無花果(いちじく)
ソラレンの多い野菜
- きゅうり
- にんじん
- しそ
- ミツバ
- 大葉
- パセリ
- セロリ
- 明日葉
- 春菊
ソラレンが少ない 果物
- 柿
- 苺
- りんご
- 桃
- バナナ
- 葡萄
ソラレンが少ない野菜
- 赤・黄ピーマン
- ケール
- ゴーヤ
- 西瓜
ソラレンの影響が出るのは、摂取してから約2~7時間。紫外線吸収率のピークは2時間後。ソラレンを含む食品を食べたい。でも、肌は焼きたくない。そんな時は日没2時間前以降に食べるようにして下さい。
日焼け、シミ、くすみ、シワの予防・対策
食事で予防・対策
日焼け、シミ、くすみ、シワを促進するのがソラレン。では、予防・対策として有効な成分は何か?それが、
ビタミンCの効果・効能
- 免疫力の向上
- 抗酸化作用
- コラーゲン生成
※ 真皮、靱帯、腱、骨、軟骨などを構成するタンパク質のひとつ。
ビタミンC欠乏によりコラーゲン生成が滞ることで、体のほぼ全域に渡り、細胞の形成・修復に栄養を及ぼす。
肌・血管・筋肉・腱の衰え、関節痛、腰痛、骨粗鬆症etc.) - 抗ストレスホルモン生成
- 動脈硬化、胃がん、壊血病の予防
- 鉄の吸収促進
- アルコール分解
- がん予防
参考記事:医者が内緒でやっている、風邪、インフルエンザなどの予防策。
とまあ、こんな具合でビタミンCを摂取していれば無敵になれそうなほどの効能です。で、今回一番紹介したい効能があります。それが、
メラニン色素の生成を抑制する
つまり、メラニン色素の量が少くなくなるので、残りやすいシミなどになりづらい訳です。
ビタミンCが多い果物
(㎎/100g) ※ 柑橘系はソラレンを含むものが多いので除外
- アセロラ 酸味種(1,700)
- アセロラ 甘味種(800)
- グァバ 赤・白(220)
- 甘柿(70)
- あけび(65)
- 苺(62)
※ビタミンCのイメージが強いレモンは100㎎/100g。
他にも
グァバ、パパイヤ、イチゴ、マスクメロン、ブラックベリー、ブルーベリーなど
ビタミンCが多い野菜
- ブロッコリー
- 芽キャベツ
- カリフラワー
- ほうれん草
- パセリ
- ジャガイモ
- サツマイモなど
ドライフルーツにして保存しておけば、いつでも手軽にビタミンCを摂取できます。天日干しした果物は、甘味が凝縮された極上のスイーツ!
参考記事:
安心・安全の無添加ドライフルーツをつくる。簡単にできる自家製の干し果物。
摂取するタイミング
ソラレンを含まない食品であれば、ビタミンCはいつ摂取してもOKです。ビタミンCを紫外線を浴びる前に摂取すれば予防、浴びた後に摂取すれば肌の修復に一役買ってくれます。食事、間食の度にビタミンCを含む食品を取り入れるようにしたいものです。くれぐれもソラレンを多く含む柑橘類などは、日中に食べることは避けてください。とはいっても、日々の食事で「ソラレンを含まずビタミンCを含む食品」を意識するのも大変かと思います。そんな人はサプリメントで簡単に補いましょう。
サプリメントで手軽にビタミンCを摂取
実は、ビタミンCは体内のあちらこちらで蓄えておくことができます。そうすることで、各細胞も十分に機能して健康につながるわけです。ただ、一度に大量のビタミンCを摂取すると、吸収率が大幅に低下して無駄が多くなります。ビタミンCは一度の摂取量が少ないほど吸収率は高くなります。1回あたり1,000mgまでを上限として、マメに摂取するように心がけてください。
紫外線(UV)カットのアイテム
サングラス
お洒落のツールでもあるサングラスが日焼け、シミを増やす原因に...。前述したとおり、紫外線は皮膚(肌)だけではなく目からも吸収しています。
目の瞳孔はカーテンのような役割をする虹彩によって調整されます。
- 明るい場所 = 虹彩が閉じて、瞳孔は小さく見えます。
- 暗い場所 = 虹彩が開いて、瞳孔は大きく見えます。
サングラスをかけると視界は暗くなるので瞳孔が大きく見えます。つまり、色の濃いサングラスほど、目は紫外線を吸収しやすい状態になります。この時に正面以外の隙間から紫外線が入り込んで吸収してしまう訳です。
目からの紫外線をカットするなら、
- 肌にフィットする紫外線(UV)カットのサングラス ※キャッツアイetc.
- 紫外線UVカットのカラーコンタクトレンズ
これぐらいしないと目は紫外線からは逃れられません。
紫外線の多い時期・時間帯
「夏の正午前後」は当然ですが、実は温かくなり始める4月から紫外線の量は増加しています。時間帯は一番量の多い正午12時の前後2時間。新年度が始まった時からランチタイムは要注意ということです。
肌を焼きたくない人は、4月~9月の10時~14時は外出を控える、もしくは紫外線(UV)対策を万全にしてください。
※ 本日の紫外線状況 → 気象庁:紫外線情報分布図
直射日光のあたらない、日影でも日焼けする
紫外線は水や土に反射します。反射した紫外線の量は少なくなりますが日焼け・シミの原因になります。日影にいても下図のように僅かならがら紫外線を浴びています。
ゲレンデ焼け
スキー、スノボーに行って日焼けすることを「ゲレンデ焼け」なんて言いますね。これはゲレンデの標高が高く紫外線が+10~20%、さらに雪が直射日光の80%を反射する場所。通常の約2倍は紫外線を浴びることになり、紫外線の弱い冬とはいえ意外に焼けてしまう訳です。
思えば10~20代の時、外の仕事や車の運転中に紫外線をたっぷり浴びていました。まさか、その後遺症が30代になってから目立つとは...。
今後の対策としては肌を焼かない、できるだけ紫外線にあたらないようにすること。といっても、屋内の仕事・夜の仕事をしているか、引きこもり生活でもしていないと紫外線は避けられません。『ソラレン』『ビタミンC』を上手に摂取して、シミ、くすみ、シワの少ない美肌を手に入れてください。
まとめ
- ソラレンの多い食品は日没2時間前からにする。
- ソラレンを含まず、ビタミンC含有の食品をたべる。※ビタミンCサプリメントをマメに摂取するのが効率的
- 紫外線(UV)カットのアイテム活用。サングラス、カラーコンタクトetc.
- 紫外線の多い4月~9月の10時〜14時の外出は控える。
- 日影でも紫外線が反射する場所は注意する。
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