「玄米は
正しく 食べれば健康になる!」
そうなんです。正しく食べれば玄米の恩恵を受けられ、健康を手に入れることができます。しかし、玄米は間違えた食べ方をすると体調不良を招くことになります。私は過去に間違えた食べ方をして体調不良を経験しました。原因は自身の知識不足であることが解り、正しく食べ始めてからは健康を手に入れました。かれこれ約10年ほど玄米食を継続しているおかげで健康です。本当にありがたいことです。しかし、玄米食に関しては賛否両論の意見が多くありました。
「無気力になる」
「短命になる」
など、不健康になるイメージを持っている人もいます。反対に
「ビタミンB群やミネラルが豊富だから完全食だ」
「便通が良くなり肌が綺麗になった」
と、玄米食だからこそ健康だという人もいます。今回は、双方の体験も含めて玄米の正しい食べ方をご紹介します。
デメリットの真相
玄米のメリット・効能の理解を深めて美味しく食べるためにも、先ずは多くのサイトでも記事にされている「玄米のデメリット」について片づけておきましょう。
では、なぜ「玄米食は危険だ!」と言われるのか?
稲穂の実である玄米は、発芽する環境が整うまでは栄養を蓄えて発芽しない仕組みがあります。その働きをする因子がアブシジン酸です。これが厄介者なんです。
アブシジン酸(ABA)
植物性ホルモンの発芽抑制因子。乾燥などのストレスに対応して合成されることから「ストレスホルモン」とも呼ばれ、発芽の調整を行っています。アブシジン酸を摂取するとエネルギー代謝に関わるミトコンドリアを傷つけるため、冷え性、老化、筋肉の衰えなどの体調不良を招きます。
売っている玄米は乾燥させて発芽できる環境が整っていないため、そのままでは発芽しません。つまり、発芽抑制因子が働いている状態で炊いた玄米を食べるとアブシジン酸の作用で、
「ヤル気がない」
「物事に興味がわかない」
「頭が働かない」
「悲観的になる」
などの状態に陥ります。外観からも体調不良であることが解るほど、
・筋肉が落ちて痩せ細る
・顔色は土気色
・髪のコシがなくなる
などの症状が表れることがあります。これは、
玄米を発芽させる
ことで解決できます。
要は発芽抑制因子のアブシジン酸の働きを止めるには、玄米を発芽できる環境にすれば良いんです。一般的に12時間ほど32℃の水に浸けると言われています。しかし、32℃と定温を保つ環境はそうありません。常温で発芽させる訳ですが、季節、環境によって浸水時間は変わります。私は確実にアブシジン酸の働きを止めるために、発芽を目視できるまで浸水させています。
因みに、玄米に限らず、あわ、きび、大豆などの穀物、植物の種子には発芽抑制因子があります。しかしアブシジン酸の働きは加熱、発酵処理で止めることができるので、きな粉や納豆は玄米のように体調不良になりません。
フィチン
良く聞くのがフィチン酸がミネラルと結合して体外へ排泄させるため、ミネラル欠乏症になるという「フィチン酸」の有害性。実はこの話、医学者の故・柳沢文正氏が立てた仮説「キレート作用(銀イオンを結合する作用)があるフィチン酸の性質を主な根拠」としています。先に結論を言うと
フィチンは問題はありません。
科学的にも証明されています。
では、フィチンが無害である根拠を説明します。
先ずはフィチンについて理解しておきましょう。
玄米などの穀物や豆類などにあるのはフィチン酸ではなくフィチンです。フィチンが胃の中に入ってフィチン酸とミネラルに解離します。その後、フィチン酸が体内のミネラルと結合して体外へ排泄されます。フィチン1つに対してミネラル4つが結合するとされています。
つまり、
体内にミネラル計4個あったと仮定して
- 玄米のフィチンを食べる
- 胃の中で 、フィチン →フィチン酸(A)とミネラル4個(B)に解離
- ミネラル4個(B)は体内に吸収 ※=体内のミネラル計8個
- フィチン酸(A)が体内にあったミネラル4個(C)と結合
- 4のフィチン酸(A)+ミネラル(C)が体外へ排泄 ※体内のミネラル8-4 = 計4個
つまり、体内のミネラル計4個になり差し引き0個です。減っていません...。玄米を食べるたびに、このサイクルが繰り返されます。ミネラルの新陳代謝がされているようでポジティブに捉えられなくもないです。
調査、研究による内容
1984年
大川順正教授(和歌山県立医科大学泌尿器科学教室主任)がカルシウム尿症の患者へ、高濃度のフィチンを含む糠を連日投与した追跡調査があります。この調査ではミネラル濃度の低下は確認されていません。 「実験的蓚酸カルシウム結石の研究」 より
1985年
エルンスト・グラーフ博士と助手のジョン・イートンが発表した調査結果があります。フィンランド人より2倍の食物繊維を摂取しているデンマーク人の方が、フィンランド人と比べて大腸ガン発症率が2倍なのは何故か?の調査結果は、「フィンランド人はフィチンを含む穀物中心の食生活をしており、フィチンが大腸がんの抑制になっている」とのこと。
この結果を受けてアメリカのシャムスディン博士は、ラットの実験でフィチンが大腸ガン以外のガンにも抗がん効果があったとしています。
1925年の研究を根拠に、食品中のミネラルやタンパク質との強い結合となっている場合に、消化吸収を妨げる方向に働くと考えられてきた。しかし、現在では糠などに閉じ込められた状態ではミネラルの吸収に問題が見られないことがわかってきた。
「wikipedia フィチン酸」より引用
また、玄米に限らずフィチンは大豆、トウモロコシ、胡麻まどにも含まれ、含有量は玄米より多いとの事です。玄米だけがフィチン酸でミネラル欠乏症になるとはおかしな話です。では何故、玄米のフィチンを問題視する人がいるのか?
- アブシジン酸(化学的に証明済) → ミトコンドリアを傷つけた症状
- フィチンの有害性(仮説にすぎない) → ミネラル欠乏による症状
2つとも「老ける」「ヤル気がない」といった症状につながります。フィチンの知識しかなければフィチンの有害性を問題視するといったところでしょう。しかし、フィチンが有害であることは仮説に過ぎず、フィチンが無害であることは既に科学的に証明されています。
以上のことからフィチンは問題なく、発芽抑制因子であるアブシジン酸の問題を解決すれば玄米の栄養価を安心して美味しくいただけます。
フィチンは問題なし!
問題は発芽抑制因子アブシジン酸です!
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